白血球(WBC)を正常値に戻そう!多いも少ないもNG!?
血液検査の項目の1つに白血球数(WBC)と言う項目があります。
この数値は高くても低くても問題なのですが、常時高かったり、常時低かったりと続かない場合は大きな問題ではありません。
検査前に運動をしてしまった事でも白血球は一時的に増えてしまうものですし、血液検査を実施した時期の精神状態(ストレスの度合い)などでも差が出てくる項目です。
特に多いのが、血液検査の前に緊張をほぐす為の喫煙です。検査食前の喫煙も白血球の数に変化をもたらしてしまうのです。
白血球の基準値は3,500μL〜9,800μL(成人)ですが、この基準値から外れた数値であっても焦らず、再度検査を受けてみましょう。
それでも白血球の値が異常値になるのであれば、白血球の数が異常値になる病気の検査を実施しましょう!
成人の基準値 | 3,500μL〜9,800μL |
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白血球の値(WBC)は日内変動もあり、年齢によっても差があります。
特に乳児や幼児は白血球数が高くなる傾向にあります。
白血球の値(WBC)が異常値になってしまう原因とは!?
白血球の値が基準値から大きく外れた異常値になってしまう場合には原因があります。
当然病気が隠れている場合もありますので病院の詳細な検査が必要です。
ここでは病気以外でも白血球の値が異常値になってしまう原因について白血球数が多くなってしまう原因と少なくなってしまう原因に分けて説明していきます。
白血球の値(WBC)が多くなる原因
運動をする事で、血中の白血球の数が大きく増えます。白血球と運動は関係していて特に激しい運動の直後は大きな変動を見せます。
その変動は一時大きく白血球数が上がりますが、一定時間を経過すると標準よりも大きく下がる事も分かっています。
白血球はストレスにも影響を受けます。
白血球をコントロールしている神経は自律神経です。ご存知の方も多いですが、自律神経はストレスと大きな関連性があり、ストレスを感じると自律神経は乱れてしまいます。自律神経が乱れると自律神経の仕事の1つでもある白血球のコントロール(抑制)がうまくいかなくなり変動が見られます。
自律神経でも白血球の変動に大きく関わっているのが交感神経と副交感神経です。
喫煙によって白血球の数が増える事が分かっています。
その為、血液検査の項目に白血球の値である「WBC」と言われる項目がある場合の血液検査の場合は、事前に血液検査の前に喫煙をしないようにとの説明があるはずです。
無い場合は「WBC」の検査をしない場合が多いです。(医者や医療事務の担当によっては伝えない場合があります。その場合は事前に貰う用紙の注意事項などに記載されているはずです。)
女性の場合は妊娠するとこのWBC(白血球数)の値が異常に高くなる事が分かっています。
この場合は、病気が隠れているのではなくて妊娠による異常値なので一時的になります。
出産後も白血球の値が高い場合は詳細な検査を受ける必要があります。
白血球の値(WBC)が少なくなる原因
肥満は白血球の数と関係すると言われています。
特に肥満の場合は通常よりも低いデータになる事が多いです。名古屋大学の医学部の研究チームでは喫煙と肥満による白血球の変動を実証しました。
白血球の数が多くなってしまう原因にもあった血液検査の直前の運動ですが、実は大きく下がる事もあります。
個人差も大きいですが、通常運動の後は白血球の数が上がります。しかし、その後一定期間経過するとその反動から通常の状態よりも低くなってしまいます。
この反動で低くなった時に血液検査をしてしまうと白血球の数が異常に低いと言うデータになってしまうのです。
病気を持っていて薬を常時使用している人はその副作用により白血球の数が著しく下がる場合があります。
代表的な薬に癌を抑制する「抗がん剤」があります。
癌患者で抗がん剤治療をしている場合は白血球数の減少から感染症にかかりやすい、風邪にかかりやすいケースが多くなります。
抗がん剤を使用している癌患者を見ると分かるのですが、必ず感染予防の為にマスクを着用していますね。
抗がん剤以外でも抗痙攣薬のガバペンチン、カルバマゼピン、抗菌薬のキノロン系、ペニシリン系なども白血球の数を低下させる副作用があります。
ストレスを溜める事で白血球の数が高くなってしまう事は説明しました。
しかし、逆に白血球の数を異常なくらい低くしてしまうのもストレスです。
白血球の抑制を司る交感神経と副交感神経が乱れる事で、必要以上に白血球が高くなるケースのみではなく低くなるケースもあります。
ストレスが多い状態が続くと感染症などにかかりやすくなってしまう原因の1つが、ストレスが起因して起こる白血球数の低下でもあります。
白血球の異常値が知らせる病気の種類!?
白血球が高い状態が続いても、低い状態が続いてもそれは病気の可能性を知らせるサインにもなります。
ストレスや喫煙、検査直前の運動などでも変動する白血球数(WBC)ですが、病気がある事で数値が異常値になるケースもあります。
まずは血液検査で白血球の異常値を指摘されたら、再検査をします。それでも異常値が続く場合は病気の可能性も示唆されより詳細な検査を実施する事になります。
- 感染症
- 尿毒症
- 白血病
- 赤血球増加症
- 急性出血・急性溶血
- 敗血症
- 腎不全
- 肺不全
- 悪性腫瘍
- 尿路感染症
- 再生不良性貧血
- 悪性貧血
- 腸チフス
- 肝硬変
- 後天性免疫不全症候群(AIDS)
- 膠原病
白血球の異常値を基準値(正常値)へ改善する方法
白血球が異常値の場合でそれが病気に起因するものではない場合は改善が出来ます。
白血球の数は変動が激しいので、再度検査をするだけで異常値から正常値へと戻る場合も多いです。
しかし、病気が隠れている場合は改善するのはその病気を治す事ですので、病院にて治療が必要です。
ここでは病気以外で白血球の数が異常値になるケースの改善方法をお伝えします。
多い白血球数(WBC)を少なくする改善方法
ストレスによる自律神経の乱れから白血球のコントロールが出来ない状態になり白血球の数が変動します。
ストレスを無くす事は難しいですが、極力少なくなる工夫やストレスが発散出来る場所を作る事が必要です。
喫煙をする事で白血球の数が増える事が分かっています。喫煙の習慣がある場合はタバコを吸う本数を少なくしたり、禁煙に挑戦してみるのも白血球の数を改善する方法の1つになります。
少ない白血球数(WBC)を多くする改善方法
白血球の数が少ない原因の1つに血行の悪さから白血球が行き渡らない原因があります。
定期的な運動や多めの水分補給は血行を促進して血液中の白血球が体内に行き届くようになります。
白血球の数が少ないと毎回検査で言われてしまう場合にこの血行不良の問題もあります。
短期間で血流を良くするには「血液をサラサラにするサプリメント」などの摂取も有効です。
血液サラサラになるサプリメント・ドリンクのおすすめ
白血球が多くもなり、少なくもなってしまう原因がストレスによる自律神経の乱れです。
ストレスが溜まるような環境に身を置かない事は第一ですが、そうせざるを得ない場合も多いはずです。そのような場合はストレスを発散出来る場所や方法を自分なりに見つける事が大切ですね!
名古屋大学の医学部研究チームにより、肥満が白血球の数の低下と関係している事が報告されました。
白血球の数が毎回低い場合で肥満がある場合はまずは肥満を解消する事が大切です。
脂肪が余分にある事で炎症を促す物質が分泌されます。この炎症反応を抑える為に白血球が使われているので少なくなってしまうのではと考えられています。
肥満がある場合はダイエットなどで正常な体形に戻してから再度検査をしてみましょう!